北海道浦河   黒雲母

 この雲母の産地は、地質図的にはランプロファイアーと呼ばれている雲母の採れるところです。しかし、あたりを見回しても風化が進んだ石しかありません。数十センチ掘り進むと良い石の標本が見つかるでしょう。しかし、私たちは、特別な標本集めを目指す目的は無く、標本として写真が写せる範囲で良く、現地を荒らす事は極力避けるようにしておりますので、若干の標本的に見劣るケースもあります。ご理解をお願いします。

 

 


  北海道日高  黒雲母

 目的地も決めずに、何気なくドライブをしていた私たちが立ち寄った日高の博物館。そこの職員の勧めで向かった日高の山奥の曲沢。

 石の知識も無いままに訪れた曲沢。曲沢の入り口に車を止めて歩き出す。足元には見慣れない石が目につく。そしていくつか拾う。博物館で目にした蛇紋岩である。この石、名前の通り何気なくヘビに似た色合いに光る。札幌近郊で見た事は記憶にはない。どこかの庭を囲む石垣の塀で見たことが有ったかもしれない。

 20~30分ほど歩いたであろうか、我々は急流でふさがれた行き止まりにたどり着いた。博物館の職員の説明では、この先登山道が続いているはずであるが、あたりを見回しても見つからない。先に進むのをあきらめ、この一帯の観察を開始。先ほど手にした蛇紋岩の、超大型の大岩がある。ちょっとした軽自動車より大きいのかも知れない。あたりは、あまり普段は見かけない大型の岩がごろごろしている。そんな中で、仲間の一人が黒雲母を見つけた。昔、子供の頃、標本で見たような結構、大きめの雲母である。「雲母をひろえるなんて、さすが、日高の山奥である。」と、変な感心をしたものだ。

 実は、この話続きがあって、我々一同、翌年再びこの地を訪問するのだ。そこで見たものは「自然の驚異」そのものである。曲沢の雰囲気が一変し、昨年あった沢山の大型の岩は、一つも見当たらず、おまけに、渡るところも探せない程の激流はすでに無く、チョロチョロの流れがあるだけであった。




  

 

 

 

 日高ペンケヌーシ林道  白雲母

 

 北海道産の雲母の映像としては、多分初めての大きさの雲母だと思います。雲母自体は、色々な岩石の中に見ることができますが、雲母の単体の結晶として表れることは意外と少ないです。今回の雲母は、偶然発見したペグマタイトの転石で発見したものです。地層としては、花崗岩の中に貫入した岩石の中で結晶が発達したものでした。


深川市 白雲母